きもとblog
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繙く

2021年09月28日

秋分の日が過ぎ『蟄虫培戸(むしかくれてとをふさぐ)』この頃、夜の訪れの早さに季節の移ろいを感じます。
ゆっくり本を読むのに相応しい時期になりました。
ご機嫌いかがですか? 制作のことことです。

皆さんは『難解本』を手にしたことはありますか?
『読むのが難解な本』といわれるものは世界に多々あります。例えば『フィネガンズ・ウェイク』(ジェイムズ・ジョイス)、『トリストラム・シャンディ』(ローレンス・スターン)、『死霊』(植谷雄高)…などなど(へぇぇ…)。

私も今までの人生の中で、何度も難解本に遭遇しました。
中二病を発症し手に取った、トルストイの『戦争と平和』→1巻の半分も読まずに挫折(人の名前が覚えられない 西洋って似た人名が多くないですか?)
ちくま文庫で全11巻の1巻目が発刊されたのをきっかけに読み始めた『千夜一夜物語』→1巻で挫折(それでも1巻を読了した自分を褒めたい)

上記の本は若気の至りで手を出し挫折したものですが、大人になってから読みたくて買ったものの、どうしても完読できない本があります。

『薔薇の名前(上・下)』
上巻…412ページ、下巻…426ページ(解説を含む)になる、イタリアの記号学者・小説家のウンベルト・エーコの書いた本です。

大学卒業の目処がたち、入社までの3カ月強の間に読めるだろうと思っていたら…上巻すら読み終わらない。そして気付けば20年強が経過…恐ろしい。

14世紀のイタリアの修道院を舞台にした(強いて言えば)推理小説なのですが、教皇派と皇帝派の権力闘争や異端審問などを背景に、キリスト教的な教養が散りばめられた文章が難しくて難しくて…。

コロナ禍の自粛生活で再チャレンジしようと、まずはガイドブックのつもりでEテレの『100分 de 名著』のサイトを覗いたら、小説が書かれた当時(1970年~80年代)のイタリアの社会情勢を理解しなければ物語の本質を理解出来ないとあり、ますます頭を抱えました。当時のイタリアの社会情勢って「鉛の時代」と言われて、なかなかブラックじゃないですか(映画『ゴッドファーザー PART3』や『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』を参考にすると良いかも)。

難解といわれる日本探偵小説三大奇書の『黒死館殺人事件』『虚無への供物』もふつうに読めたのに(『ドグラ・マグラ』は未読)…どうしてかなぁ…中世の世界史が微妙に苦手だったからかなぁ?
最近では、人生が終わるまでに読み終えたら良いかなと、開き直っています。むしろ老後の楽しみができたのかも(老眼と頭の固さはさておいて)。

タイトルの漢字は「ひもとく」と読みます。その意味は「本を出して読む」(『新明解 国語辞典 第5版』)。
さて、私は『薔薇の名前』を繙いて読み終えることができるのでしょうか。乞うご期待!

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