木元省美堂の社員が様々な話題をお届けします!
2020年12月01日
社長の木元(哲)です。
以前も書きましたが、週末は小学生バレーボールチームの監督をしています。
最近の練習で気付いたことがありました。
チームの指導方針として、子供たちに「自ら考えさせること」を重視してきました。
「今のプレーはとても良いプレーだった。どこが良かったと思う?」
「こういう時はどこにトスを上げれば良いかな?」
と質問して、考えさせる時間を作ります。
小学生だからすぐに答えるのは難しいと思いながらも、考えさせること自体が大切と考え実践してきました。
今の中学生(卒業生)くらいまでは、質問しても答えが返ってこないことが多かったのですが、
最近は質問すると小学校2年生、3年生くらいでもどんどん手を上げて答えようとしてきます。
答えが合っていようがいまいが関係ありません。時には勝手に意見を言い合ったりしています。
その時、あるコーチの一人がこうつぶやきました。
「アクティブラーニングの効果かな?」
“アクティブラーニング”。 実は私たちの仕事にも大いに関係する言葉です。
私たちは小学校の教材等の仕事をさせて頂いているからです。
2020年度より学習指導要領が大きく改訂されました。
その「新学習指導要領」の考え方にも「アクティブラーニング」が一つのキーワードになっています。
文部科学省が作成した「新しい学習指導要領の考え方」という資料には、
学習内容を深く理解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(アクティブ)に学び続けるようにすること
と書かれています。
すでに子供たちにその効果が表れ始めているのでしょうか?
アクティブラーニングというと、2010年頃にNHKで放送されていたマイケル・サンデル教授による「ハーバード白熱教室」
を思い浮かべる人も多いと思います。ある社会的なテーマについて、学生たちによるディベートが展開されます。
議論が煮詰まりそうになると教授が新たな事例を紹介し、さらに議論が白熱していきます。
グローバル化したビジネスの現場でもまさに白熱した議論が展開されます。
そこでは日本人の奥ゆかしさは美徳とされません。
グローバルで活躍できる人材を育てるためには、アクティブラーニングを取り入れていくことが必要だということでしょう。
非常に大切なこだと思うと同時に、子供たちを見ていていると一方で危うさも感じます。
上辺だけでもとにかく発言するのが良いとなってしまうと、それは深い学習に繋がらない可能性があるからです。
「深い学習をするための手法としてのアクティブラーニング」、その本質を見失ってはいけないのでしょう。
当社の朝礼の風景を思い浮かべました。たまに「これを知っている人はいる?」と質問します。
でも多人数がいる場で手を上げて答えようとする人は滅多にいません。
日本人だから奥ゆかしくても良いではないか、と思う自分がいます。
これが10年先、20年先になると手を上げる人で一杯になるのでしょうか?
教材のもの作りに関わらせて頂いているので、これからも深く考えていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※電話受付時間 9:00-17:00(土日祝除く)。
※電話・フォームともに、セールス目的での問い合わせはご遠慮ください。