木元省美堂の社員が様々な話題をお届けします!
2019年11月14日
みなさま、こんにちは。
制作部のことことです。
立冬も過ぎ、地始凍(ちはじめてこおる)時期になりました。そういえば最近は霜柱を見かける事が少なくなりましたね。温暖化か単に土が少なくなったためか…子どもの頃にサクサク踏んで登校したことが懐かしく思い出されます。
さて冬到来です!
冬はいろいろなモノが美味しくなる季節ですね。
特にぷりっぷりの鰤や牡蠣などの魚介類、甘みを増す大根を始めとする根菜類…この美味なるものと日本酒を合わせると…たまらん。
最近では農業や養殖技術の進歩、輸送網の発達により、一年中新鮮な野菜や魚が手に入ります。日本はその点、本当に恵まれていますよね。
それでも「旬」のものを食べる時は、美味しさも有り難みも一入(ひとしお)な気がします。春の山菜・鰆、夏の枝豆・鯵、秋の栗・秋刀魚、冬の蜜柑・鰤・牡蠣…。
遠い昔に家庭科の授業で習った記憶ですが、和食の「旬」は収穫の時期を追って以下の3つに分類されるそうです。
はしり…その季節にはじめて収穫され、市場に出回りはじめたもののこと。日本には初物は縁起がいいという考え方や、新しいものを先取りすることを粋とする文化があるためか、値段は高め
さかり…所謂「旬」。季節の食べ物の一番美味しい盛りのこと。収穫量も安定し、値段の変動も少なく安くなり、栄養価も一番高い時期。
なごり…その旬の終わりかけの食材のこと。コクや深みを感じる味わいになるものもあり、食通の中にはこの時期を楽しみにしている人も。
他にも旬の食べ物同士を合わせた「出会いもの」という言葉があります。
相性の良い旬の食べ物同士を出会わせることで、単独で食べるより風味を引き立て合ったり、「なごりのもの」と「はしりのもの」を組み合わせて季節の移り変わりを端的に表現させることもあるとか。人間の三大欲求の一つ「食欲」を満たすだけではない、奥深さを感じますね。
和食は平成25年にユネスコ無形文化遺産に登録されましたね。実際に登録されたのは「和食:日本人の伝統的な食文化」なので、料理そのものではなく「食文化」が対象となります。
自分自身を振り返ってみると、親や祖父母の世代ほどには食卓の季節感を大切にしていないし、実際に「旬」がわからない食べ物も多いです。
「無形文化遺産の和食とは、このような食文化だ」と、世界の人に説明できる知識も料理の腕もありません。
庶民の食卓から「日本人の伝統的な食文化」は、衰退しつつあるのかもしれませんね。
たまにEテレで『365日の献立日記』という番組を視聴します。
きちんと手間ひまをかけて作られた季節感あふれる献立が紹介されるのですが、いざ自分でとなると…食材を揃える段階でギブアップしてしまいそうです。
年末にはお節用に自分で黒豆や栗きんとんやナマスを作ったりしてみようかと壮大な夢を抱きつつ、「取り敢えず包丁研ぐところからか…」と切れない包丁を手に溜息をつく日々を送っています。
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