書籍などのページ数の多い印刷物の印刷は、製本工程の効率まで考えた方法が取り入られています。
ページものを印刷する場合は、ペラもののように1枚の用紙に1ページずつ印刷していては、印刷・製本ともに効率が悪くなってしまいます。そのため、大きな用紙にページを並べて印刷し、用紙を折ることで製本効率を高めます。
このようにページものの面付けは、印刷と製本の手順や効率を考えて行います。
面付け作業でページを並べる順番や方向、余白などの取り方は印刷物の仕様や製本方法によって異なります。
具体的には、縦組みの印刷物は右開き、横組みの印刷物は左開きになるように面付けをします。
また、製本方法では、背表紙がある「無線綴じ」や「平綴じ」と本の見開きの中央を針金止めした「中綴じ」とでは面付け方法が異なります(「綴じ」=「とじ」と読みます)。
図のように紙を4つ折りにして、順番に番号を振り、開いてみると1枚の紙にある規則に従った方向と順番でページが並んでいるのがわかります。
これが面付けの原理です。一般的に片面8ページ(表)、両面で16ページ(表裏)を用紙1枚の中に面付けし、印刷・製本されます。
面付けされた用紙を折ったものを「折り丁」と呼びます。ページ数が多い印刷物は、「折り」がいくつもできるので、1ページ目がある折りを「1折り」、それに続くページの折りを「2折り」「3折り」と呼びます。
これらの折りを重ねて(これを「丁合」といいます)綴じ加工などを施して製本することで、ページ数が多い書籍などの印刷物になります。
縦組みに対応した面付けを行った用紙を折ると、右側が綴じられ、下が袋状になります。これを「右綴じ地袋」といいます(地とは、印刷物を立てた状態で下側のことをいいます)。
横組みに対応した面付けを行った用紙を折ると、左側が綴じられ、上が袋状になります。これを「左綴じ天袋」といいます(天とは、印刷物を立てた状態で上側のことをいいます)。
無線綴じや平綴じは、折りを積み重ねて製本します。そのため、32ページの場合は1〜16ページが1折り、17〜32ページが2折りとなります。
中綴じは、折りを見開きの状態で重ねていくため、1折りは外側のページが面付けされており、2折りは内側のページが面付けされています。
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