「印刷」とは紙などの媒体に文字や写真などを刷り上げることを言いますが、一般的に日常で使われる「印刷」と印刷会社での「印刷」は構造的に大きく異なります。
一般的には、家庭用のインクジェットプリンターやレーザープリンター、コピー機などでの「プリント」や「印刷」機能を「印刷」と認識されていると思います。しかし、印刷会社ではプリンターでの印刷は「プリント」や「出力」といった言い方をし、印刷機を使用する印刷を「印刷」と言って区別しています(全ての印刷会社がそうであるとは限りません)。
なぜこのように区別しているかというと、プリンターでの印刷と印刷機での印刷には構造に明確な違いがあるからです。
インクジェットプリンターは、圧力や熱によってインクを微粒子として射出するインクジェット方式で印刷します。
レーザープリンターは、レーザーを帯電させた感光体に照射することでトナー(顔料粉末)を転写し、熱や圧力によって定着させるレーザー方式で印刷します。
印刷機は、C(シアン)・M(マゼンダ)・Y(イエロー)・K(ブラック)の4色のインキを重ね合わせることで文字や絵柄を印刷します。印刷には、CMYKそれぞれの「版」が必要になります。
プリンターでは、印刷データをパソコンから直接、プリンターに送ることで印刷されます。
印刷機では、まず印刷データをCMYKの4色に分解して4色それぞれの「版」を作り、それを使用して印刷機で印刷します。
プリンターは、データから直接印刷ができるため、1部だけほしい時や今すぐほしいといった小ロット向けの機械であると言えます。
印刷機は、版を用意する必要があるため、印刷までの工程が多く、版やインキ、用紙など様々なコストが発生します。ただし、印刷機は1時間に約8000〜10000枚の印刷が可能なので、大ロット向けの機械であると言えます。
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