
前年(2024年版)に続きご依頼いただいた株式会社松下産業様の2025年版カレンダーでは、「鳳明館だけでなく、本郷に残る歴史ある建造物もモチーフにしたい」というご要望をいただきました。
それを具体化するため、「変わっていくもの、変わらないもの」というコンセプトを設定し、本郷という街の中で受け継がれてきた鳳明館を始めとした建造物の価値と、時代とともに変化していく風景の両面が伝わる構成を目指しました。
第76回全国カレンダー展にて、全国中小企業団体中央会会長賞【第1部門】、銀賞のW受賞をいたしました。
2025年版カレンダー制作にあたっては、「鳳明館だけでなく、本郷に残る歴史ある建造物もモチーフにしたい」というご要望を起点に、全体構成の検討を行いました。
単に建物の写真を並べるのではなく、本郷という街が歩んできた時間や、そこに流れる価値観までを伝えるため、「変わっていくもの、変わらないもの」というコンセプトを設定しています。
リサーチでは、本郷の街並みや文京ふるさと歴史館へ足を運び、本郷の成り立ちや建造物の背景を確認しました。あわせて、文京区制70周年記念誌などの資料から街の変遷を読み解きました。
街の記憶を断片的に扱うのではなく、点と点をつなぎながら、一冊の中でどのような物語として構成するかを意識して設計しました。
撮影場所の選定、アングル設計、紙面構成、デザインはもちろんのこと、松下産業様からの「写真を大きく、書き込みもできて、持ち運びしやすい形状」というご要望にも応えるため、製本仕様についても新たにご提案を行いました。
また、以前のカレンダーで絵柄部分を保存している方がいると伺ったので、卓上カレンダーでは写真の部分をポストカードとして利用できるよう、ミシン目加工をご提案しました。
各月にはその場所に関する二次元コードを配置し、巻末には散策に適した「本郷エリアマップ」を設けるなど、カレンダーとしての役割にとどまらず、実際に街を歩いてもらう体験につながる工夫も施しています。
こうしたプロセスを通じて、松下社長が長年大切にされてきた「本郷への思い」を可視化し、企業カレンダーでありながら、街の記憶を手渡すメディアとして機能する一冊に仕上げました。






傍島利浩(株式会社プンクトゥム)
第76回全国カレンダー展 全国中小企業団体中央会会長賞【第1部門】、銀賞
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