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事例紹介

当社で制作した印刷物やWebサイトの事例を紹介します。

書き込みやすさをとことん考えたB6リングカレンダー

書き込みやすさをとことん考えたB6リングカレンダー

毎年販売しているB6サイズの「インキちゃんカレンダー」。
B6リングカレンダーはオーソドックスな仕様ではありますが、この「インキちゃんカレンダー」は予定を書き込むことを前提として制作しており、書き込みやすさをとことん考えているのが特長です。
今回はカレンダーに散りばめたこだわりをご紹介します。

※同じ仕様、またはカスタマイズ仕様での制作・製造も承っております。お問い合わせフォームよりご連絡ください。

書き込みやすさをとことん追求した理由

B6のリングカレンダーは卓上カレンダーの中でもちょっと大きめのため、書き込めるスペースがあるカレンダーもたくさん出回っています。
しかし、実際に書き込んだとき、次のようなことが気になりませんか?

  • 紙がツルツルしていてボールペンなど筆記具を選ばないといけない
  • 消せるペンを使うと消し跡が残って汚くなってしまう、またはうまく消せない
  • 鉛筆で書き込めない、消しゴムで消せない
  • 書いてすぐ触るとインクが擦れてしまう
  • 1年使っていると土台がたわんでしまう
  • シンプルでおしゃれなデザインが少ない

「これらを解消した1年中使いたくなるカレンダーが欲しい!」自分自身がそう思ったのがきっかけで2017年から今の仕様でのカレンダー制作を始めました。
では具体的にこれらをどうやって解消したのかご紹介します。

鉛筆で書き込める紙選び

インキちゃんカレンダーには非塗工高級印刷用紙のAプランナチュラルホワイト 135kg」を使用しています。
B6リングカレンダーで使用されることが多いコート紙135kgの厚さは0.13mm、マットコート紙135kgの厚さは0.17mmなのですが、このAプランナチュラルホワイト135kgの厚さは0.25mmとなっており、コート紙やマットコート紙と比べると厚みがあり手触りもふわっと優しく感じます。

そしてこの用紙を選んだ最大の理由は非塗工、つまり紙の表面をコーティングしていないということです。

実は、写真や色の再現性に優れているという理由で、印刷用紙には表面をコート剤でコーティングしたコート紙と呼ばれるものが多く使われます。
コーティングすることによって紙表面が滑らかになりインキのノリや発色がよくなるこのコート紙ですが、書き込むことを前提に見てみると、このコーティングがあることで筆記具を選んでしまったり、筆記具のインキがなかなか乾かず擦れの原因になってしまうということが考えられるのです。

筆記具を選ばず鉛筆でも書き込めて、書いてすぐに触ってもインキが擦れない…そんなモヤモヤを解消するために非塗工紙のAプランナチュラルホワイトを選びました。
また、ナチュラルホワイトはややクリームがかった色で目に優しく「蛍光灯の光が反射して眩しい」「白すぎて目が疲れる」ということが起こりにくいというのも毎日目にするカレンダーを作る上では重要なポイントです。

カレンダー書き込み

キャラクター入りでもスマートさを備えたデザイン

1年間使う卓上カレンダーは、毎日目にしてもストレスを感じない、シンプルで生活に馴染むデザインが好ましいといえます。ただしこのカレンダーは「インキちゃんカレンダー」。キャラクターを入れつつもシンプルで生活に馴染むデザインにする必要があります。
一般的にキャラクターカレンダーはファンシーなものやポップなものになる傾向がありますが、奇抜なデザインになってしまうと生活に馴染みません。
そのため、「余白」「書体」「色」にこだわり、キャラクターが入っていてもスマートさを感じるデザインに仕上げました。

余白へのこだわり

書き込みスペースを増やす場合、単純に余白を削ればスペースは確保できるのですが、実はそうはいかない事情があります。
例えば、余白を極端に少なくして書き込みスペースを増やした場合、書き込みスペースは増えるのに窮屈さを感じてしまうことがあります。その理由は、文字や枠線の距離が近すぎたり、紙端ギリギリに配置されているとオブジェクト同士の ”ゆとり” がなくなり、ゆとりのないデザインからは「ごちゃごちゃしている」という印象を受けてしまうためです。
スーパーのチラシや飲食店のメニューなどでは「商品がたくさんある」という印象を与えられるという理由で、よく使われる手法です。
逆に高級レストランなどでは、余白たっぷりの大きなお皿に料理を乗せることで優雅な印象を与えています。また、高級ブティックでも広々とした店内で空間を広く使って服やバッグの特別感を演出しています。

つまり、余白は私たちに "ゆとり"を与えてくれる存在なのです。

毎日の生活は慌ただしく過ぎていきます。だからこそ毎日目にするカレンダーからは窮屈さやごちゃごちゃ感を取り除いた、ゆとりを感じられるものが必要だと考えました。
このカレンダーでは、ゆとりを失わず、かつ書き込みスペースが確保できるような余白の設計にこだわっています

書体へのこだわり

このカレンダーでは「DIN」という書体を使用しています。「DIN」は「ドイツ工業規格(=Deutsches Institut für Normung)」の略称で、もともとは工業製品の型番などの表記を標準化することを目的に作られた書体です。個性が少ない「DIN」ですが、反面、無駄な装飾がないため識別しやすいという利点があります。文字サイズが小さめでも少し離れたところからでも識別しやすい「DIN」はカレンダーにピッタリの書体です。

色へのこだわり

卓上カレンダーでは月ごとや曜日ごとに色を変えてカラフルにしたものもありますが、色数が増えれば増えるほどごちゃごちゃした印象を与えてしまうもの。カラーのイラストを入れるということもあって、カレンダー部分は黒と黄土色の2色をベースに制作しています。
また、カレンダーの枠線は一般的にはほとんどが黒ですがあえて黄土色に。この少しの工夫により、目に入ってくる圧迫感を減らしています。日をまたいで予定を書き込む際にも枠線が邪魔になりません。
そして日付の数字で色を変えているのは日曜日と祝日のみ。土曜日は人によって休日かどうかがばらばらになりがちなので、あえて黒のままにしています。

「余白」「書体」「色」。この3つのバランスがこのカレンダーのデザインの肝となっています。

カレンダー全体

1年中使ってもたわまない台紙

手にとって、書き込んで、手にとって、書き込んで…を繰り返す卓上カレンダーで意外と大切なのが「台紙」です。台紙が弱いと繰り返し使っているうちにたわんでしまうことも少なくありません。
このカレンダーには1年使ってもたわまない厚みのある「特アイボリークラフトディープ 40kg」を使用しています。
私は台紙にペンを引っ掛けて使っているのですが、その部分が弱くなることもなく使えています。

また、留め具は以前の金属リングから変更し今年は100%紙からできた紙リングを採用しました。分別の際に金属を分離する必要がないのはうれしいポイントです。

カレンダー台紙
カレンダー紙リング

インキちゃんイラストで毎日ほっこり楽しく

そしてなんといっても各月ごとに描き下ろしたインキちゃんのイラストがポイントです。
季節に合わせたインキちゃんのイラストがカレンダーを確認するたびにほっこりさせてくれること間違いなし。
さらに「六曜」「24節気」「季節の行事」を掲載。前後月のミニカレンダーもあるので、カレンダーとしての機能もバッチリです。
2024年版は販売を終了していますが、2025年版は2024年11月1日に販売開始予定です。
カレンダーは同じ仕様、カスタマイズ仕様での制作・製造も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
その他のインキちゃんグッズは弊社オンラインショップで販売中です。下記バナーよりぜひご覧ください。

オンラインショップバナー

仕様

サイズ

B6(128mm×182mm)、13枚

製本加工

紙リング製本、台紙箔押し(白)

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