光沢感を出すコーティングや凹凸感を出す加工など印刷物の表面に加工を加える後加工です。
表面加工を施すことでツヤを出したり、部分的に質感を変えたりすることで、高級感などを付加することが可能です。
さまざまなニーズに応えるため、表面加工の技術は数多く存在します。ここでは当社で取り扱っている表面加工方法を紹介します。
PPフィルムなどを印刷面に熱シリンダで圧着させる加工方法です。光沢感と滑らかなマット感を出すことができます。
耐久性も高い加工方法ですので、書籍のカバーや雑誌などに多用されています(画像は光沢感のあるグロスPPです)。
熱硬化性樹脂を印刷面に塗り、熱と圧を加えて圧着させる加工方法です。
光沢感を出す事ができますが、マット感を出すことはできません。また、ラミネートに比べると耐久性は低くなります。
紙面のタイトルのみや写真のみといった、スポットでの加工も可能です。
インキを印刷した後に、上からニスでコーティングする加工方法です。
印刷と同じラインで加工できるためコストを抑えることができ、納期も短く、スポットでの加工も可能です。
光沢感や耐久性はラミネート、プレスコートには劣りますが、紙の質感をさほど損なわずに加工することができます(画像は、黄緑色の印刷物(左)がマットニス、青色の印刷物(右)がグロスニスで加工されています)。
紙の上に接着剤のついた「箔」を重ね、箔に対して版を加熱しながらプレスすることで金属光沢を表現することができる加工方法です。
※画像は微塗工紙のヴァンヌーボー135kgに加工した物です。
片側から版を押し当て、紙の表面に圧力をかけることで、紙をへこませる加工方法です。素材によってデボス加工への向き、不向きがあるため、注意が必要です。
箔押し加工をする際、箔を重ねず、直接紙に対して加工をする事をデボス(空押)と呼んでいます。
エンボス加工は、紙を浮き上がらせる加工方法です。エンボスには二種類の加工方法があります。
紙の両面から凹凸のある版で挟みこみ、紙を浮き上がらせる方法と、特殊なインキを厚く載せることで盛り上げる方法があります。
紙の両面から凹凸のある板で挟みこむ方法は、デボス加工と同様、素材によって向き不向きがありますが、特殊なインキを厚く盛る方法はどのような素材にも利用することが可能です。
トランスタバック加工は、UVタバックコートにラミネートの特性を持たせた加工で、ホログラムのフィルムを使用することにより様々な模様を印刷物に転写させることができます。
書籍の表紙・カバー、ポスター、化粧品のパッケージ、トレーディングカード等に利用されている表面加工です。
サンプル提供:株式会社トーツヤ・エコー様
※当社では加工サンプルの資料請求に対応しておりません。
お手数をお掛けいたしますが、トランスタバック加工の資料請求に関しましては、株式会社トーツヤ・エコー様にご相談ください。
既に絵柄が印刷された物の上に、ちぢみ印刷専用のUVインキでシルクスクリーン印刷を行い、波長の異なるUV照射装置を通すことで独特なちぢみ模様を作り出す事をちぢみ印刷と呼んでいます。
ちぢみ印刷を施すことで、印刷物の表面にちりめん状のシワを発生させることができます。
独特な触感が加わるため、恐竜のざらついた表皮を表現するなど、使い方次第で面白い表現が可能な表面加工です。
ちぢみ印刷は、部分的に加工を施すスポット加工も可能です。また、絵柄の細かさもシルクスクリーン印刷で行っているため、かなり細かい絵柄でも対応できます。
下記画像の表面の凹凸は、絵柄ではなくちぢみ印刷によって発生したものです。
画像の印刷物では、ちぢみ印刷で発生する凹凸で海面の揺らぎを表現しています。
ちぢみ印刷を施す場合、不良を出さないようにするための注意点があります。
ちぢみ印刷とUV厚盛を組み合わせることで高級感溢れる印刷物を作成することができます。
下記の3つの画像は、左から無加工部、ちぢみ印刷部、UV厚盛り加工部を緑色で色付けされた範囲で示しています。
ちぢみ印刷とUV厚盛り加工をスポットで施すことで、紙面上に3つの質感を表現しています。
無加工部(印刷のみ)
ちぢみ印刷部
UV厚盛加工部
画像の下部をアップしたものが下記の画像になります。
UV厚盛加工部は滑らかで光沢のある質感を表現し、ちぢみ印刷部では和紙や金箔の質感ときらめきを表現しています。
右の画像はわかりやすいように3つの質感を色分けして区別しています(無加工部(紫)、ちぢみ印刷部(赤)、UV厚盛加工部(緑))。
※後加工に関するお問い合わせに関しまして
当社では、印刷からのご依頼を基本としております。そのため、後加工のみのご依頼につきましては対応しておりませんので、予めご了承ください。
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