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成果を出すには必須!サイト分析の必要性から分析方法・分析ツールの紹介まで解説

成果を出すには必須!サイト分析の必要性から分析方法・分析ツールの紹介まで解説

2022年12月28日

執筆者 : 伝つくラボ研究員

Webサイト・ホームページを運用して成果につなげていくためには、サイトの状態を把握・評価する、問題点を把握・改善する「サイト分析」が必要です。
『「戦略」と「運用」の視点があるサイトとないサイトの違い』でも解説した通り、サイト分析(評価・分析)がなされていないと、成果が出せないばかりかWeb担当者の人事評価にマイナスの影響を与えかねません。
このような状況を避けるためにも本記事では、サイト分析の必要性と分析方法について解説します。
最後に導入しておきたいサイト分析ツールも紹介していますのでぜひご一読ください。

サイト分析とは?

サイト分析とは、Webサイトのアクセスデータ(定量データ)やアンケート調査データ(定性データ)などのデータを利用してサイトの状態を把握・評価することです。
また、把握・評価した結果からサイトの問題点を把握し、サイトの改善策立案に活かすことも含みます。

※定量データ:閲覧数やコンバージョン数などの数値として把握できる情報を指します。 
※定性データ:人の感情などの数値に表せない質的な情報を指します。

サイト分析の必要性

サイト分析は、Webサイトの目的や目標を達成する上で2つの大きな役割を担っています。
ひとつは、目的・目標の達成に対してWebサイトの成果・効果を示す役割です。
もうひとつは、成果・効果が出ていない場合にどんな問題があるかを把握する役割です。
サイト分析をしないと、2つの役割にどんな影響があるかを以下で詳しく解説します。

Webサイトの成果・効果を示す役割

どんな施策にも目的や目標が設定されますが、施策の成果・効果を示せないと、継続・中止の判断が正しく行えないばかりか、効果がないのにいつまでも続けることで無駄なコストを発生し続けることになってしまいます。

Webサイトも同様にサイト分析をしないとサイトの状態がわからず、成果を正しく評価できません。
また、新商品ページの追加などの新たな施策の効果検証もできず、何のためにサイトを運用しているのかわからなくなってしまうことでしょう。

このようにWebサイトの成果・効果を示す役割を担っているサイト分析は、Webサイトを運用する上でなくてはならない施策といえます。

問題点を把握する役割

Webサイトで成果・効果が出ていない場合は改善が必要になりますが、サイト分析がなされていないと問題点を把握することができず根拠がある改善策を導き出すことができません。

また、問題点が把握できないとサイト内のページや機能の改善ができないばかりか、下手をするとエラーが発生していることにも気づけず、ユーザーの使い勝手を損なう事になってしまいます。

サイト分析による問題点の把握は、Webサイトの成果向上やユーザーの使い勝手につながる重要な役割といえます。

2つの役割による影響

上記の2つの役割を担うサイト分析がなされていない状態は「サイトの成果・効果が示せず、改善もできない状態」と言い換えることができます。
このような状態では担当者としての評価が高まらず、サイト運用に対するモチベーションも低下してしまうことでしょう。

サイト分析の方法

サイト分析は、Webサイトの成果・効果を把握・評価してきちんと示し、問題点を改善して成果・効果を高めていくために必要な施策であることをご理解いただけたと思います。

ここからは、サイト分析の方法について解説します。
サイト分析の方法は以下の通りです。

  • Webサイトで成果が出ているかを評価する
  • サイトのアクセス状況を把握する
  • サイトの問題点を把握する
  • 問題点の改善策を検討する

次章より詳しく解説していきます。

Webサイトで成果が出ているかを評価する

サイト分析で一番に確認したい点は成果の有無です。
成果となる指標の実績値を確認し、成果が出ているか、目標値に対して達成度はどの程度かを把握し、評価します。
※サイト分析ツール上で成果はコンバージョン(CV)と記載されます。

Webサイトの成果指標は、サイトの種類や目的によって異なりますが、概ね以下のような項目が挙げられます。

成果指標 詳細
お問い合わせ件数 商品・サービスに対する見積りや相談、質問等の商談依頼件数
商品の購入数・購入額 ECサイト等で商品が購入された数や金額
サービスの申し込み件数 サービス利用や店舗利用予約の申し込み件数
資料請求数 サービス資料等の資料の申し込み件数や資料のダウンロード数
体験版・サンプルの申し込み件数 サービスの体験版や商品サンプルの申し込み件数
会員登録数 サービス会員やメールマガジン会員の登録件数
イベントの申し込み件数 イベントやセミナーの申し込み件数
採用応募数 採用への応募件数

サイトのアクセス状況を把握する

アクセス状況の把握はサイト分析において最もポピュラーな手段です。
アクセス状況を把握することで、Webサイト自体のパフォーマンスを評価し、サイトが良い状態かを見極めることができます。

アクセス状況の把握のポイントは、分析項目に適したアクセスデータを活用して集計することです。
分析項目の具体例を以下に解説します。
※サイト分析ツールによっては該当しないアクセスデータや表記が異なるデータがあります。

サイトの集客力分析

Webサイトにユーザーを呼び込む力が「集客力」です。
集客力がなければどんなに有用な情報が掲載されていてもユーザーがWebサイトに訪れてくれません。
サイトの成果は集客力なくしては成り立たないため、必ず状況を把握しましょう。
集客力分析例と適したアクセスデータの例は以下になります。

分析内容 アクセスデータ
サイト全体の集客力 ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数(ユーザーの訪問回数)
流入経路毎の集客力 デフォルトチャネルグループ + ユーザー数、セッション数など
※チャネルとは流入経路のこと
ウェブ検索からの集客(Google検索) 検索クエリ(キーワード) + 検索表示回数、検索クリック数

行動分析

Webサイトを訪れたユーザーの行動を把握することで、ユーザーがどのようにサイトを利用しているかを分析します。
行動分析例と適したアクセスデータの例は以下になります。

分析内容 アクセスデータ
サイト全体の行動集計 ページビュー数(ページの閲覧回数※以下PV)、ユーザーまたはセッションあたりのPV数、平均滞在時間、エンゲージメント率など
イベント集計 イベント毎のイベント回数、カスタムイベントのイベント回数など
コンバージョン集計
※成果の評価時と重複
コンバージョン数、コンバージョン率、フォーム到達数、フォーム完了率など

ページ分析

Webサイトに訪れたユーザーがどのページを閲覧したかを把握します。
ページ分析は行動分析に含まれる内容ですが、ページに特化して分析することで理解できることも多いため、ここでは区別して紹介します。
ページ分析例と適したアクセスデータの例は以下になります。

分析内容 アクセスデータ
ページ別の集計 ページタイトル + ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、PV数、ユーザーまたはセッションあたりのPV数、平均滞在時間、エンゲージメント率、コンバージョン数など
ランディングページ別集計 ランディングページ + ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、PV数、平均滞在時間、エンゲージメント率、コンバージョン数など
コンテンツグループ別の集計
※コンテンツグループはカテゴリ分けされたページ群のこと(サイト分析ツール上でのカスタマイズが必要)
コンテンツグループ + ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、PV数、平均滞在時間、エンゲージメント率、コンバージョン数など
ページの集客力 検索表示回数、検索クリック数、検索クエリなど

ユーザー分析

Webサイトのユーザーを分析し、どんな属性のユーザーがWebサイトを訪れているか、どんな行動を取っているかなどを把握します。
ユーザー分析例と適したアクセスデータの例は以下になります。

分析内容 詳細 アクセスデータ
ユーザーの属性 年齢、性別、言語、地域 ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、PV数、ユーザーまたはセッションあたりのPV数、平均滞在時間、エンゲージメント率、コンバージョン数など
ユーザーの環境 デバイスカテゴリ、デバイスモデル、OS、ブラウザ、画面解像度 ユーザー数、新規ユーザー数、セッション数、PV数、ユーザーまたはセッションあたりのPV数、平均滞在時間、エンゲージメント率、コンバージョン数など
新規・既存ユーザー別 ユーザー数、セッション数、PV数、ユーザーまたはセッションあたりのPV数、平均滞在時間、エンゲージメント率、コンバージョン数など

サイトの問題点を把握する

Webサイトの成果やアクセス状況を把握すると、目標値に対して成果が出ていない、アクセスが少ないといったパフォーマンスの問題が見つかります。
このような問題を分析し、問題のポイントとなる事象を把握することは、サイトのパフォーマンスを向上させる改善策を導き出すための重要な手段といえます。

問題点の把握方法として「事実」と「推察」を組み合わせる分析方法をご紹介します。
あるBtoB事業会社のWebサイトを例として、「お問い合わせ数が少ない(目標値に達していない)」という問題があるとした場合の分析の流れは以下になります。

Webサイトの問題(事実)

お問い合わせ数が目標値に達していない

問題の発生理由を推察する(推察)

  • 理由1:お問い合わせフォームに問題があるのでは?
  • 理由2:お問い合わせフォームへの到達数が少ないのでは?

発生理由を裏付けるために周辺データを確認する(事実)

  • 理由1のデータ:フォームの完了率が10%である。
  • 理由2のデータ:お問い合わせフォームの到達数は100回である。

周辺データを評価する(推察)

  • 理由1の評価:BtoBサイトのフォーム完了率の目安は25%なのでフォームの改善が必要であり、問題点といえそうだ。
  • 理由2の評価:フォーム完了率を25%に改善できれば、お問い合わせ数の目標は達成できるので理由1の改善を優先しよう。(完了率を改善できなければ到達数を増やす改善が必要になります)

上記の流れを簡単に解説すると、まずはアクセスデータから事実としての問題を発見します。
次にその問題の発生理由を考えられるだけ推察します。
その後は、推察した発生理由を裏付けるため、理由に関連する周辺データ(例ではフォームに関連するデータ)を確認します。
最後に確認した周辺データを評価し、問題点なのかを見極めます。

上記の例では、わかりやすくするため事実と推察を2回組み合わせて問題点を把握していますが、分析する問題によっては何度も事実と推察を組み合わせる必要があります。
このように事実と推察をうまく組み合わせることで問題点を把握し、根拠ある改善策を導くことができるようになるのです。

問題点の改善策を検討する

サイト分析のトリを飾るのが改善策の検討です。
改善策の検討方法として、問題点の把握方法の例を参考にご紹介します。

問題点

フォームの完了率が10%しかない

改善策の検討(仮説)

  • 仮説1:フォームの項目数が多いのでユーザーが離脱してしまうのでは?
  • 仮説2:フォームの入力に手間取っているのでは?
  • 仮説3:どんな情報を入力したら良いのか悩んでしまうのでは?

仮説に対する施策

  • 仮説1の施策:フォームの項目数を減らす
  • 仮説2の施策:自動入力機能による入力の簡略化
  • 仮説3の施策:入力例を掲載する、項目下に説明文を追加する

改善策の検討におけるポイントは、改善策はあくまで「仮説」であるということです。
問題点の把握によって根拠ある策を検討できるようになっていますが、施策を実行すれば必ず問題点が改善されるわけではありません。

そのため、施策の実行後は必ず効果を測定・検証しましょう。
結果がイマイチであれば新たな策を検討し、実行、検証という流れを繰り返して問題点を改善していきます。

定性データも活用する

サイト分析には、アクセスデータのような定量データだけでなく、アンケート調査やインタビューなどによって得られる定性データも活用することができます。
例えば、お問い合わせフォームに関するアンケート調査を行えば、ユーザーが抱えるフォームの問題点を把握することができ、具体的な施策に落とし込みやすくなります。

定量データと定性データで互いのデータを補完し合うことで、より具体的に問題点を把握できたり、一方だけでは見えてこなかった問題を発見できたりできるので、定性データをうまく活用してサイト分析に取り組んでみましょう。

導入しておきたいサイト分析ツール

サイト分析を行うためにはアクセスデータの取得が必ず必要になります。
そこで、Webサイトを制作・公開したら、これだけは導入しておきたいと思えるサイト分析ツールをご紹介します。

Googleアナリティクス

「Googleアナリティクス」は、Google社が提供するWebサイトのアクセスデータを無料で取得・集計・分析できるツールです(有料版もありますがここでの説明は省きます)。

無料とは思えない機能の豊富さが売りで、アクセスデータの取得ツールとしてはこれさえ入れておけば問題ないといえる代物といえます。
「サイト分析の方法」で記載したアクセスデータ指標もこのGoogleアナリティクスの指標であり、様々なデータを取得し分析できることがご理解いただけると思います。

Googleアナリティクス4のレポート画面

Googleアナリティクス4のレポート画面

ただし、サイトの担当初心者にとっては、機能が豊富すぎてどの項目を見ればよいのか悩んでしまう可能性があります。
ポピュラーなツールなので書籍やネット情報も豊富なため学びながら使いこなせるようになるのが理想です。

本記事投稿時(2022年12月)では、Googleアナリティクスには「ユニバーサルアナリティクス」と「Googleアナリティクス4」の2種類が存在しますが、「ユニバーサルアナリティクス」は2023年7月1日をもってツールのサポートが終了し利用できなくなるため、「Googleアナリティクス4」を導入しましょう。

Googleアナリティクス
https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/analytics/

Googleアナリティクスの導入方法は「Webサイトのアクセスデータを取得しよう!Googleアナリティクス4の導入・設定方法を解説」をご覧ください。

Googleサーチコンソール

「Googleサーチコンソール」は、Google社が提供するWeb検索でサイトが表示された回数やクリックされた回数、検索キーワードなど主に検索に関するデータを無料で集計・分析できるツールです。

「Googleアナリティクス」がユーザーがサイトに訪れた後のデータを取得するツールに対して、「Googleサーチコンソール」はサイトに訪れる前のデータを取得するツールになります。

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンス画面

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンス画面

Googleサーチコンソールは検索データの取得以外にも、新規ページのインデックス登録(ウェブ検索に表示されるように登録すること)を促したり、サイト上で発生している問題を検出して知らせてくれたりといった機能を備えており、サイト担当者にとって必須のツールといえます。
アナリティクスと合わせて必ず導入しておきましょう。

Googleサーチコンソール
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja

Googleサーチコンソールの導入方法は「Web検索データを取得しよう!Googleサーチコンソールの導入方法を解説」をご覧ください。

まとめ

本記事では、サイト分析について、その必要性から分析方法・分析ツールの紹介までを解説してきました。
サイト分析は、「Webサイトの成果・効果を示す役割」と「問題点を把握する役割」を担う施策で、Webサイトで成果を出すために必須といえるものだとご理解いただけたと思います。
ぜひ皆さんもサイト分析を通してWebサイトの改善に取り組み、成果を高めていきましょう。

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Webサイトを持っているけど「アクセス数が少ない、お問い合わせがない、成果・効果が出ていない」といったお悩みはありませんか?
Webサイトで成果を出すためには、「戦略に沿ったWebサイト制作」+「成果につなげるサイト運用」が必要です。
しかし、多くの中小企業のWebサイトではこのような失敗が跡を絶ちません。

  • 目的がはっきりしていないため、戦略のないサイトになってしまった
  • サイトリニューアルは、見た目のデザインを変えただけ
  • コストを抑えることに注力しすぎて、中身の薄いWebサイトになってしまった
  • Webサイトを作っただけで放置している
  • Webサイトの効果測定をしていない、サイトの改善に利用していない
  • ユーザーにとって役に立たない情報を発信している(事業に関係のない個人的な情報など)

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