初心者なのに突然会社案内の担当者に!!業者に相談する前にあなたがやっておくべき4つのこと
2017年09月01日
企業の営業活動や採用活動では、コンタクトを取る相手に自社のことを正しく理解してもらいたいと思うものです。
そんな時に効果を発揮するのが「会社案内」です。
会社案内を使うと、会社の「自己紹介」をスムーズに行うことができるだけでなく、相手からの自社への理解が進むことで不信感を和らげ、話を聞くモードになってくれます。
そのような重要なツールである「会社案内」ですが、ほとんどの会社が「会社案内」作成の専門部署を設けておらず、「会社案内なんて作ったことないよ」という方が突然担当者にされてしまったという話をよく聞きます。
さらに「何をしていいのかわからない」ので、とりあえず振った方(たいてい上司か先輩)に聞きに行ったがそちらも経験がなく八方塞がりなんてことも…
そこで、本記事では、そのような状況に陥ってしまったあなたが、デザイン会社や印刷会社に相談する前にやっておくべき4つのことをご紹介します。
これを抑えておけば、初心者のあなたでも「会社案内」の進行をスムーズにスタートさせることができます。
※本記事では、初心者を対象として記事を作成しているため、会社案内の具体的な企画や内容に関しては、業者へ相談した後に検討することとしています。
「聞く」「調べる」で現状を把握する
担当者になったからといって、いきなり新しい会社案内について考え始めてはいけません。
まずは、前任者へのヒアリングや旧会社案内の分析を行い、現状を把握しましょう。
前任者へのヒアリング
前任者へは以下の項目を参考に旧会社案内に関するヒアリングを行いましょう。
目的・対象 | なんのために会社案内をつくったのか、誰を対象につくったのか |
---|---|
予算(部数も確認) | 初期の予算と実際に支払った金額、印刷部数の確認 |
スケジュール(制作期間・納品形態) | 業者に依頼してから納品までかかった期間、納品場所や梱包方法などの納品形態の確認 |
発注業者 | 会社案内の制作・印刷を発注した業者(当時の担当者もわかると良い) |
プロセス・協力部署 | 写真撮影やインタビューの有無と協力部署の確認、校正時の協力部署の確認 |
旧会社案内の分析
旧会社案内は以下の項目を参考に分析しましょう。
仕様の把握 | サイズ(判型)、ページ数、紙質など |
---|---|
内容の把握 | 目的に沿った内容か分析、古い情報の確認(住所、電話番号、メールアドレス、会社沿革情報、設備情報など) |
これがなければ始まらない。会社案内をつくる「目的」を明確にする
「何のために会社案内をつくるのか?」という「目的」が明確でないと効果のない会社案内を作ることになってしまいます。
そのため、きちんと「目的」を明確にしてから、内容の検討をするようにしましょう。
では、目的をどのように検討すればよいのか解説します。
目的とは目指す姿、ゴールのことをいいます。
例えば、「新規顧客を開拓したい」や「優秀な人材を採用したい」などが挙げられます。
目的は抽象的で構いません。とにかく「こうしたい」「こうなりたい」と思うものを考えましょう。
また、対象も合わせて明確にします。
例えば、一般消費者なのか企業顧客なのか、採用であれば新卒なのか中途なのかといったように検討していきます。
会社案内の担当者になったといっても、たいていは独断で決める決定権までは得られていないと思います。
なので、「目的」や「対象」を検討したら、上司や他部署とのすり合わせを行うようにしましょう。
すり合わせを先延ばしにすると会社案内の制作がかなり進んだ段階で、「目的が違うからデザインをやり直せ」といった悲劇に結びつく場合もあります。
そのような悲劇を回避するためにも、できる限り早い段階で上司や他部署とのすり合わせは済ませておきましょう。
業者の提案材料となる「なんとなく3要素」を検討する
初心者担当者のあなたは、業者に相談する時は「とにかく何をすればいいのかわからない」という状況だと思います。
相談された業者も、あなたの状態を見て「〇〇はどうなってますか〜?」といった具合に質問をしてくると思いますが、その答えが「わかりません...」だと話が進みません。
このような場合に、なんとなくでもいいので用意しておくと業者が困らない「なんとなく3要素」についてご紹介します。
「なんとなく3要素」の3要素とは、「納期」「仕様」「予算」です。
「納期」はいつまでに欲しいという期限、「仕様」は会社案内のサイズ・ページ数・部数について、「予算」はいくらで作りたいかとなります。
この3要素をなんとなくレベルで良いので検討しておき、それを業者に伝えることで業者の提案材料になります。
なぜ「なんとなく」で考えるかというと、必ずギャップが生じるからです。
特に初心者担当者であれば、会社案内の作成にどの程度期間やお金がかかるのかは想像できないでしょう。
想像できないのにガチガチに条件を固めた結果、「そのスケジュールや予算では不可能です」となってしまっては元も子もありません。
また、「なんとなく」にすることで、「その仕様だとこれぐらい予算が必要です」「納期を考えると○ページが適正です」といったように業者から3要素を絡めた提案が出てくることになります。
その提案を判断材料として、社内で検討しても良いですし、業者に見積や仕様を検討してもらうのも良いと思います。
とにかく、「業者を呼んだけど何を相談すればいいかわからない」とならないためにも最低限この「なんとなく3要素」を検討しておくことをお勧めします。
必要な素材をできる限り準備・確認しておく
上記の「なんとなく3要素」も重要ですが会社案内の作成には、あれやこれやと様々な素材が必要になり、その都度「〇〇を用意してください」となると進行の妨げになります。そうならないためにも必要になる素材の準備や確認はできる限り早めに済ませておきましょう。
「で、どんな素材を準備しておけばいいの?」となると思いますので、とりあえず最低限準備・確認しておく素材に関してご紹介します。
会社ロゴのデータ
会社案内なので会社ロゴのデータは必ず必要になります。
しかし、管理がきちんとされておらず、どこにデータが保管されているかわからないというケースも結構ありますので早めに確認してデータを確保しておきましょう。
ちなみに印刷物で使用するデータは「.ai(Adobe Illustratorのデータ形式)」のようなベクターデータか印刷品質に適した解像度の画像データが必要になります。
Webサイトで使用している画像ではボケてしまったり、色が変だったりと問題が生じてしまうため印刷物に適したデータを準備してください。
印刷物に適したデータに関しては、「会社案内の写真をぼやけさせないために、あなたが知っておくべき画像データの知識」で詳しく解説していますのでご覧ください。
商品やサービスロゴのデータ
上記とかぶりますが、もし商品やサービスにもロゴが存在する場合は準備しておきましょう。
もちろんデータは会社ロゴと同じようにベクターデータもしくは印刷物に適した画像データとなります。
コーポレートカラーの確認
会社案内のデザインは、コーポレートカラーがメインカラーとなることがほとんどです。
そのため、コーポレートカラーの確認をしておきましょう。
コーポレートカラーは基本的に色を数値で明確に指定しています。
「赤です」「青です」といったような抽象的な指定ではなく、CMYKの値を必ず確認しておきましょう。
また、CMYK値ではなくカラーチップ(DICやPANTONEが有名)で指定されている場合もあります。
もし、コーポレートカラーが明確に指定されていない場合は、旧会社案内や名刺など物理的なものを準備しておきましょう。
旧会社案内(紙ベースのもの)
分析にも使用した「旧会社案内」ですが、業者との打合せ時にもあると便利なので用意しておきましょう。
業者が新会社案内の仕様を提案する時の参考になりますし、あなたにとっても実物を使用して話をしてもらえると理解もしやすいでしょう。
また、内容やデザインに関してプロである業者に分析してもらうこともお勧めします。
あなたでは感じ取れなかった視点での考察が聞けるので新会社案内の参考になるでしょう。
できれば、業者が社内で分析できるように余分に1冊用意し持ち帰ってもらうことをお勧めします。
まとめ
誰しも初めてのことに突然取り組まないといけない状況になったら、何から手を付けてよいかわからず混乱してしまうものです。
だからといって、単純に丸投げしてしまってはうまく進行できず、最終的にあなたの評価を下げることになってしまいます。
そうならないためにも主体的に行動して、少しでも進行がうまくいくよう考える必要があります。
本記事では、初めて会社案内の担当者になってしまった方が業者に相談する前に最低限抑えておくべき4つのことについてご紹介しました。
始めはうまくいかないことも多いでしょうが、少しづつでも理解して一歩一歩進んでいくことで自信がついてくると思います。
その初めの一歩として、この記事の内容を実践し、会社案内の進行をスムーズにスタートさせましょう。
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