ここは埼玉県にある木元省美堂という印刷会社。
ある日、仕事が終わって帰ろうとすると、
インキ倉庫からカタカタと音が聞こえました。
そうっと中をのぞいてみると、4つのインキ缶が大きく揺れ、今にも倒れそうではありませんか!
「危ない!」
とっさに棚から落ちそうなインキ缶を手に取ると、
そこからインキと同じ色をした不思議な生き物が顔を出しました。
「うわっなんだこれ?!」
そういって慌てる印刷課社員。
『あれれ、ぼくたちのことが見えるの?』
「見えるけど…きみたちは一体…」
『ぼくたちはインキの妖精だよ』
「そ、そっか…じゃあ…インキちゃんって呼んでいいかな…?」
『もちろん! これからよろしくね!』
こうして木元省美堂とインキちゃんの物語が始まりました。